おはようございます。
この記事を書いてる、ジャックです。
今日は「AED(自動体外式除細動器)」についてはお話したいと思います。
「AED」という言葉を聞いたことない、という人は少ないのではないでしょうか?
しかし、「ちゃんと使えるよ!」という人も、また少ないのではないでしょうか?
そんな方のために、この記事を書きました。
いざという時に、ちゃんとAEDを使えるよう、分かり易く解説します。
Contents
AEDの使い方

【使い方の流れ】
1.装置の電源を入れる。
装置の電源ボタンを押して電源をいれます。
装置の蓋を開けると自動で電源が入る機種もあります。
2.同梱の電極パッドを貼る。
電極パッドを貼るため倒れている人の衣服をはだけます。
電極パッドを貼る位置は、電極パッド等にイラストで描かれています。
AEDの電極パッドを貼る際に衣服をはだける必要があります。公衆の面前で胸をはだけたくない女性は多いと思います。救命処置を行える女性を探す、人の壁をつくって周囲から見えないようにするなど可能な限り配慮を行うようにしましょう。
3.AEDが自動で心電図を解析する。
電極パッドを貼るとAEDが自動で心電図を解析します。
心電図を読み取るため、このときは胸骨圧迫(心臓マッサージ)を一時的にやめます。
4.電気ショックが必要な場合「電気ショックが必要です」と音声ガイダンスが流れる。
心電図の解析終了後、電気ショックが必要な場合「電気ショックが必要です」と音声ガイダンスが流れます。周囲の人が倒れている人に触れないように声がけをし、安全を確認してからショックボタンを押します。
5.胸骨圧迫(心臓マッサージ)を再開
電気ショックの後は胸骨圧迫(心臓マッサージ)を再開します。
AEDの音声ガイダンスに従って、胸骨圧迫とAEDの操作を繰り返します。
これらの心肺蘇生は救急隊が到着するまで行います。
重要!「電気ショックは不要です」の音声ガイダンスが流れたら
前項の4.電気が必要な場合「電気ショックが必要です」と音声ガイダンスが流れる、と解説しましたが、もしここで「電気ショックは不要です」という音声ガイダンスが流れた場合はどうすればいいのでしょうか?
倒れている人の意識がない場合は、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を続けてください。
「電気ショックが不要」 = 「心臓は大丈夫! 問題ない!」 ではありません。
なぜ、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を続ける必要がある?
AEDは、心臓の痙攣状態(心室細動という不整脈)を治すための医療機器です。
倒れている人の心臓が心室細動以外の不整脈を起こしている場合、AEDは電気ショックを与えません。
つまり、心臓が全身に血液を送り出せない状態(心室細動以外の不整脈などで)でも、AEDが作動しない場合がある、ということです。
全身に血液が行き渡らない状態がつづけば、各臓器の機能が失われることに繋がります。
それを防ぐために、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を続ける必要があるのです。

もし倒れている人を発見したら
AEDの使い方については理解して頂けたと思います。
では、もし貴方が倒れている人を発見したら、まずどのような行動をとりますか?
その辺りについてもお話しします。
1.倒れている人の状態を確認する。
「大丈夫ですか!」と声をかけながら、軽く肩のあたりを叩きます。
また、周囲の環境を見渡し安全であることも確認すると良いでしょう。
2.応援を呼ぶ、119番に通報
自分ひとりで出来ることには限りがあります。
「倒れている人がいます! 手伝ってください!」
なるべく大きな声で応援を呼びみましょう。
応援が来ることで「119番に通報してもらう」「AEDを探して、持ってきてもらう」などをお願いすることができます。
3.呼吸の確認
胸・腹部の動きを確認して、呼吸をしているか確認します。
呼吸しているか分からない場合は、次の胸骨圧迫を行います。
4.胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始
胸の中心を胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行います。
1分間に100〜120回を目安に行います。
AEDが到着したら、上記の【AEDの使い方】の通り対応します。
なによりも1番大切なこと
AEDの使い方を覚えておくことは、万が一の時に役立つと思います。
でも、それよりも大切なことがあります。
それは・・・
倒れている人を発見したら、見て見ぬふりをしないことです。
駆け寄って声をかける。
単純なことだけど、案外これが1番難しいのかもしれません。
1.なぜ、駆け寄って声をかけるのが難しい?
いきなり目の前で、見ず知らずの人が倒れる。
そんな体験、生きている内になかなか経験することではありません。
とっさに自分がどんな対応を取ればいいのか分からない、そんな人の方が多いと思います。
2.どうすれば、駆け寄って声をかけられるのか?
倒れている人が、もし「家族」や「恋人」や「親友」であれば、きっと躊躇することなく駆け寄って声をかけるはずです。
倒れいてるのが見ず知らずの人だから、戸惑ってしまうのです。
でも、そんな見ず知らずの人にも、「家族」や「恋人」や「親友」がいるはずです。
少しの勇気と行動が、倒れている人とその人のことを大切だと想う人の助けにもなるかもしれません。
自分の「家族」や「恋人」と「親友」が倒れたとき、AEDを使用すれば助かるのに見て見ぬふりして命を落としてしまったら悲しいですよね。
そんな風に考えられたのなら、きっと駆け寄って声をかけられるのではないかと、僕は考えています。
AEDの使用率は、たったの5%
日本にはAEDが約60万台設置してあるそうです。
しかし、その使用率は約5%とのことです。
AEDは広く普及しているのに、使用されることは少ないのが現状です。
心臓由来の突然死の多く(約70%)は、自宅で発生しています。そのほかは、公衆の場が8%、道路上が7%、老人ホームが5%、職場が4%となっております。
自宅で1人で過ごしているときに突然の心停止が起きてしまうと、発見が遅れることにより救命処置も遅れてしまいます。
突然の心停止を目撃した際には躊躇することなく駆け寄り、救命処置にあたることが命を繋ぎます。
まとめ
AEDの使用方法は、まず電源を入れます。次に音声ガイダンスに従い救命処置を行います。
倒れている人を発見したら、声をかけ、応援の人を呼ぶこと。
意識の有無、呼吸の有無を確認し、必要に応じて胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行います。
なによりも大切なのは、見て見ぬふりをせず救命処置にあたることです。
さいごに
今回は、AEDの使用方法について書かせていただきました。
僕は仕事柄、除細動器(AEDのように自動式ではなくマニュアル式の除細動器)をよく点検・取扱説明を行っています。
この記事を読んでくれた方が、AEDをちゃんと使用して救命活動を行ってくれたら素敵ですね。